膣カンジダ、難治性の「カンジダ・グラブラータ菌」に効く市販薬は?

2018-11-10更新
2018-04-27

今回は、膣カンジダの原因菌の中でも難治性の「カンジダ・グラブラータ菌」に効くお薬について見てみましょう。

膣カンジダの原因菌

膣カンジダの原因となる菌は、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)が最も多く、次がカンジダ・グラブラータ(Candida glabrata)です。 カンジダ・グラブラータはお薬が効きにくい難治性と言われています。

カンジダ・グラブラータが原因であるケースは全体の1割程度と言われていますが、近年増えてきているようで、中には2~5割に達しているという報告も見られました。(参照:膣スメア上に検出されるカンジダ属に関する形態学的検討)

ちなみに口腔カンジダの原因も、カンジダ・アルビカンスが最多、次いでカンジダ・グラブラータです。

 

カンジダ・グラブラータは薬が効きにくい?

カンジダ・グラブラータによって起こる膣カンジダは、一般的に症状は軽いもののお薬が効きにくいことが多いのです。

カンジダ・アルビカンスによる膣カンジダの場合、イミダゾール系の抗真菌薬がよく効くのですがカンジダ・グラブラータによる膣カンジダはイミダゾール系抗真菌剤に対し抵抗性を示し、婦人科領域で難治性膣カンジダ症として問題となっています。(参照:膣スメア上に検出されるカンジダ属に関する形態学的検討腟カンジダ症原因菌簡易判別培地)

イミダゾール系のお薬(一般名と商品名の一例)
  • クロトリマゾール(商品名:エンペシド)
  • ルリコナゾール(商品名:ルリコン)
  • ネチコナゾール(商品名:アトラント) などです。

 

難治性のカンジダ・グラブラータに効く市販薬は?

カンジダ・グラブラータに効く市販薬2つ

カンジダ・グラブラータ菌には、先述したイミダゾール系以外のものがよいでしょう。中でも、商品の公式サイトに「カンジダ・グラブラータ」への効果が期待できる旨が記載されているものが、私達一般の消費者にとって分かりやすく安心です。

該当する2つの商品をご紹介します。オキナゾールL100フェミニーナ 腟カンジダ錠です。

これらは第1類医薬品なので、薬剤師のいる薬局でしか取り扱いがありません。販売されていても、カウンターの中に陳列されているため、購入に抵抗がある人も多いと思います(私がそうでした)。

Amazonでのネット通販ですと、対面でなくても購入できますのでお勧めです。ネット上でいくつかの問診のようなものに答えて送信し、薬剤師のチェックにより問題がないと判断されたら注文が確定します。詳しくは過去記事「Amazonで膣カンジダの市販薬(第1類医薬品)を買う際の確認事項」をご覧ください。

 

田辺三菱製薬オキナゾールL100

まず1つ目です。オキナゾールL100は有効成分がオキシコナゾール硝酸塩で、難治性のカンジダ・グラブラータへの効果が期待できます。なお、カンジダ・アルビカンスにも著効があるので、原因菌がどちらか分からない人にもお勧めです。

田辺三菱製薬のオキナゾール100のサイトでは、菌種別に臨床試験成績が公開されています。

【6日間投与後の効果】

カンジダ・アルビカンス・・・97.4%が菌の検出なし(不変~増加は1例のみ)

カンジダ・グラブラータ・・・85.7%が菌の検出なし(不変~増加は1例のみ)

さすがに100%という訳にはいきませんが、難治性のカンジダ・グラブラータにも効果を発揮するお薬があるということは覚えておくといいかもしれません。

(参照:田辺三菱製薬 オキナゾール100 臨床試験成績) (参照:フロリード膣坐剤100mg)

 

小林製薬フェミニーナ 膣カンジダ錠

2つ目はフェミニーナシリーズから登場。普段のデリケートゾーンのかゆみに効くフェミニーナ軟膏ではなく、必ず「膣カンジダ錠」と書かれてあるものを選びます。普通のフェミニーナ軟膏では膣カンジダを治すことはできませんのでご注意くださいね。

フェミニーナ 腟カンジダ錠も有効成分がオキシコナゾール硝酸塩で、難治性のカンジダ・グラブラータへの効果が期待できます。なお、カンジダ・アルビカンスにも著効があるので、原因菌がどちらか分からない人にもお勧めです。

小林製薬の商品は、インパクトのある商品名や広告が多く(ケシミン、アットノン、ガスピタンなど)、「そんなのあるんだ~」と興味を引かれて購入したものがいくつかあります。使ってみると、「効果がよく分からなかった・・・」というものも結構ありました(^^;)

ですがこのフェミニーナ膣カンジダ錠は、田辺三菱製薬のオキナゾール100と同様に臨床データもしっかり掲載されていますし、一定の効果が期待できます。

 

難治性の原因菌に効く市販薬のデメリットは?

これら2つにデメリットがあるとしたら、やはり100%の効果があるわけではないということと、同じラインナップでのクリームがないことです。外陰部のかゆみが強い場合はやはりクリームも欲しいところです。

2018-11-10追記・・・なんと、膣錠だけでも、外陰部のかゆみにも効果があるとの臨床結果が出ていました!(ただし、併用したらもっと効果が上がりそうな気もします。今後、発売されるかもしれませんね、)

お薬のデメリット以前に、そもそも今苦しんでいる膣カンジダの原因菌がカンジダ・アルビカンスによるものか、難治性のカンジダ・グラブラータによるものなのか、自己診断できないのがやっかいなところです。

クリニックによっては原因菌を調べてくれるところもあるようですが、調べないことも多いです。

 

膣カンジダの主な処方薬

次は、病院で膣カンジダに処方される膣錠やクリームはどのようなものがあるのかざっと見てみましょう。実際に処方されたお薬や、ネットでよく見かけるお薬をまとめました。ジェネリックも含め、他にも種類はあります。

その中で、難治性のカンジダ・グラブラータによく効くと言われているオキシコナゾール硝酸塩グレーのマーカーを引いています。

膣錠・膣坐剤は1日1錠入れるのを6日間続けるタイプと、週に1回入れるタイプがあります。1日1錠入れるほうが、効果がやや高いというエビデンスが出ています。

膣錠、膣坐剤【1日1錠×6日間】

  • エンペシド膣錠、エルシド膣錠(クロトリマゾール)100mg 
  • オキナゾール膣錠(オキシコナゾール硝酸塩)100mg
  • フロリード膣坐剤(ミコナゾール硝酸塩)100mg など

膣錠、膣坐剤週に1回

  • アデスタン膣錠(イソコナゾール硝酸塩)1回に300mg×2錠の600mg 
  • オキナゾール(オキシコナゾール硝酸塩)1回に600mg など

クリーム(1%)1日2~3回塗る

クリームは膣錠・膣坐剤と併用で用いますが、軽度の場合はクリームのみ処方されることもありました。

  • アデスタンクリーム(イソコナゾール硝酸塩)
  • エンペシドクリーム(クロトリマゾール)
  • オキナゾールクリーム(オキシコナゾール硝酸塩)
  • フロリードDクリーム(ミコナゾール硝酸塩)
  • アトラントクリーム(ネチコナゾール塩酸塩)【こちらは1日1回でOK】 など

これらは個人のアナログでの覚え書きの他、次のサイトを参照させていただきました。(参照:Medical Note 「性器カンジダ症の治療薬―抗真菌薬を使用した治療が行われる」)

 

膣カンジダの主な市販薬(難治性菌対策にも!)

主な市販薬もおさらいしましょう。難治性のカンジダ・グラブラータによく効くと言われているオキシコナゾール硝酸塩にはグレーのマーカーを引いています。

どれも膣カンジダの再発治療薬ですが、膣カンジダの治療で通院した際に処方薬がよく効いたのならば、同じ成分のお薬を選ぶとよいかもしれませんね。

■膣錠、膣坐剤1日1錠×6日間

エンペシドL 膣錠 (クロトリマゾール)・・・カンジダ・アルビカンスにはよく効きます。

メディトリート 膣坐剤(ミコナゾール硝酸塩)・・・同じメーカーで同じ有効成分のクリームも販売されていますので、外陰部にも症状がある人にお勧め。

フェミニーナ 腟カンジダ錠(オキシコナゾール硝酸塩)・・・カンジダ・グラブラータにも効果あり。

メンソレータムフレディCC膣錠 (イソコナゾール硝酸塩)・・・膣錠を正しい位置に入れるアプリケーター付きのものが販売されています。薬剤がすぐ出てきてしまう人にお勧め。


オキナゾールL100 膣錠(オキシコナゾール硝酸塩)・・・カンジダ・グラブラータにも効果あり。

 

■クリーム(クリームのみだと効果はあまり高くないようです。膣錠、膣坐剤と併用しましょう。)

メディトリートクリーム ・・・外陰部のかゆみが強い場合、同メーカーの膣坐剤と併用することで効果が上がります。

メンソレータムフレディCCクリーム ・・・こちらも、同メーカーの膣錠との併用がよいでしょう。

皆さんの膣カンジダがスムーズに治りますよう、心よりお祈りしています。